「できることなら土地売買の費用を少なくしたい」と、誰もが考えます。とくに土地の買主さんは、少しでも出費を抑えたいですよね。
「登録免許税」はかならずかかる費用なので避けられないですが、司法書士などの専門家を頼ることなく、個人で手続きを終わらせるなら、実質的に「手続きコスト」はゼロで済みます。
しかし土地売買では、専門的な書類作成・申請が不可欠で、知識のない一般の方が行う場合、
「仕事を休んで平日に法務局に行かなければならない」「書類の不備で書き直しになった」「手続きがうまくいかず取引相手とトラブルになった」といった、
目に見えないコストが潜在的に存在します。
この記事としては、「土地売買を行うなら司法書士に依頼するべき」が結論となりますが、なぜそう主張できるのかについて、以下で掘り下げていきます。
土地売買の司法書士は「買主」が用意するのが一般的
まず大事な前提として、土地売買の場合、通常は「買主」が司法書士を手配します。
所有権移転登記は買主によって行われる重要な手続きであり、売主は基本的に登記手続きを行う必要がありません。登記費用は買主が負担するため、手続きは買主が主導します。
土地売買で司法書士ができること
司法書士は、土地売買における名義変更手続きなど、様々な登記申請を代理で行うことができます。具体的には、以下のような業務を担います。
- 所有権移転登記:土地の所有権を買主の名義に移転する登記
- 抵当権設定登記: 住宅ローンを利用する場合に、金融機関が設定する抵当権を登記
- 抵当権抹消登記:ローン完済後に、金融機関の抵当権を抹消する登記
- その他サポート:土地家屋調査士と連携し、土地の測量や建物登記に関する手続きもサポート
【結論】司法書士に土地売買を依頼する最大の意義は「リスク回避」
では、どうして土地売買で司法書士に依頼するのでしょうか。
土地売買では、多額のお金が動きます。煩雑な書類手続きも多く、自分で行うのはとても大変で、精神的なストレスがかかります。
土地売買の理想のゴールは「トラブルなく名義変更を完了すること」です。
その理想のゴールに至るには、専門知識や経験のない一般人では心もとないのが正直なところです。
個人にとっては人生で一回きりの土地売買かもしれませんので、うまくいかないことがあるのは当然といえるでしょう。「初めてバットを握った打席でヒットを打て」と言うくらい、無理な話なのです。
たとえば土地売買では、次のようなトラブルが懸念されます。
- 代金を支払ったのに名義変更されない
- 名義変更したのに代金が支払われない
- 銀行などの担保(抵当権)がついたままになっている
- 第三者へ二重に売買され名義変更された
だからこそ、何百、何千件と土地売買に携わっている司法書士に依頼するほうが安心です。
司法書士は圧倒的な打席数(場数)を持っているので、起こりうる土地売買のトラブルを予測し、スピーディーに立ちまわることができます。
司法書士は登記簿の達人なので丸投げでOK
土地や建物などの不動産には、それぞれ「登記簿」が備え付けられています。登記簿には、所在地、所有者、抵当権などの権利設定状況、所有権移転の履歴など、不動産に関する様々な情報が記載されています。
司法書士は、「契約書作成」「登記申請書の作成」「不動産登記の代理申請」を業務として行うことが可能なので、あなたの手を煩わせることなく、重要書類の作成から申請まで一貫して完了させることができます。
自分で登記簿を書くのは大変!
不動産登記は、土地や建物の所有権移転や抵当権の設定・抹消など、重要な手続きです。
もちろん、ご本人が自分で書いて提出することは可能です。
しかし仮に、登記で誤った部分があった場合、将来的に法的トラブルの原因となる可能性があります。
所有権移転が不適切に行われた場合、後日、買い主や売り主に法的な不利益を及ぼすこともありますので、実際には多くの方が司法書士に依頼しています。
実際の土地登記簿
登記簿は以下のような内容となっています。自分で書く際には、それぞれの項目を埋めなければなりません。
表題部:土地の基本情報 | 表題部には、土地の所在地、地番、地目(宅地・畑・雑種地など)、地積(土地の面積)などが記載されています。これらの情報は、土地の個体識別や権利関係の把握に不可欠です。 |
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権利部(甲区):所有者に関する情報 | 権利部(甲区)には、土地の所有者に関する事項が記載されています。具体的には、所有者の住所・氏名、所有権を取得した年月日、所有権を取得した原因(売買、相続など)などが記載されます。 |
権利部(乙区):所有権以外の権利に関する情報 | 権利部(乙区)には、所有権以外の権利に関する事項が記載されています。具体的には、抵当権、根抵当権、地上権、賃借権などの設定・抹消情報などが記載されます。 |
司法書士は不動産の名義変更手続きを代行できる
さきほども触れましたが、司法書士は、土地売買における名義変更手続きなど、様々な登記申請を代理で行うことができます。具体的には、以下のような業務を担います。
- 売主の依頼で、ローンを組んだときに設定された抵当権の抹消登記
- 売却する土地の名義を売主の名前に変更する住所氏名の変更登記
- 土地や建物などの不動産を子どもや孫に贈与したときの所有権移転登記
- 不動産を相続したときの所有権移転登記
- 家を建てたときの所有権保存登記
- 離婚して不動産を財産分与したときの所有権移転登記
これらの手続きは、司法書士に依頼することで、迅速かつ適切に行うことができます。
司法書士が土地売買で立会うので安心
司法書士は、売買代金の支払いと不動産の所有権移転登記などの同時履行を確実に実現させるために、決済引き渡し日に立ち会います。
通常、高額な取引や買主がローンを利用する場合が多いため、司法書士が立ち会う決済引き渡し日は金融機関で行われます。この日には、売主、買主、不動産会社、そして司法書士に加えて、融資を担当する金融機関の担当者も集まります。
司法書士に土地売買を依頼するとトラブルを回避できる理由4つ
①専門知識と経験に基づいた確実な手続き
司法書士は、登記に関する専門知識と豊富な経験を活かし、正確かつ迅速に手続きを進めます。
②煩雑な書類作成の負担軽減
法務局は平日しか開いていないので、とても大変です。書類不備など何度も法務局へ出向く必要もあります。司法書士は、必要書類の作成から提出までを代行するため、依頼者は時間と手間を大幅に節約できます。
③リスク回避
司法書士は、登記に関する法令を熟知しており、不備やミスを防ぐことで、トラブルを未然に防ぎます。
④スムーズな取引
司法書士は、買主と売主の間に入り、円滑なコミュニケーションを促進し、スムーズな取引を実現します。
土地売買の手続き業務を司法書士に依頼する際の費用相場
費用はおおむね以下の要素で決まります。
- 不動産の価格:不動産価格が高いほど、費用も高くなります。
- 登記の種類:所有権移転登記以外にも、抵当権設定登記や抵当権抹消登記など、登記の種類によって費用が異なります。
- 司法書士の経験や地域:経験豊富な司法書士や、都市部の司法書士ほど、費用が高くなる傾向があります。
以下に、買主と売主とで、それぞれかかる費用相場の目安について整理しました。
買主が負担する費用(予算目安10万円)
- 所有権移転登記費用:3~10万円
- 抵当権設定登記費用: 2~6万円
- その他:土地家屋調査士費用など
【注意】司法書士に依頼しなくても買主にかならずかかる費用「登録免許税」
登録免許税とは、「この不動産は私の所有物です」と証明する手続きに伴い、国に対して支払う税金のことです。他の税金のように、申告したり納税通知書が届いたりすることはなく、登記変更の際に、法務局へ支払えばそれで納税完了となります。
登録免許税の税額は、土地や建物の評価額(固定資産税評価額)に税率をかけたもので計算されます。
土地の免許税の税率は、「土地の所有権移転登記2.0%」とされています。
売主が負担する費用(予算目安5万円)
- 抵当権抹消登記費用:1~3万円
- 住所氏名変更登記費用:1~3万円
土地名義変更から申請まで一気通貫でサポート。土地売買のことならまずは札幌大通遺言相続センターへご相談ください。
土地売買を個人で行うと、非常にストレスがかかります。
手続きを間違えてしまうと、遡っての確認や再度書類の集め直しなど、多くの手間が発生してしまいます。それだけでなく、金銭的なトラブルなども引き起こす可能性があり、なにかとリスクがあります。
土地売買の理想のゴールは「トラブルなく名義変更を完了すること」です。
まずは一度、札幌大通遺言相続センターへご相談ください。
札幌大通遺言相続センターでは、土地売買の手続きを丸ごとサポートいたします。
お客様の費用に合わせて、柔軟な対応をさせていただければと存じますので、まずは無料相談にてお気軽にご相談ください。