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相続手続きの基礎

相続手続きは自分でできるもの?手続きの方法や流れ・リスクなどを徹底解説

相続手続きは自分でできるもの?手続きの方法や流れ・リスクなどを徹底解説

身近な人が亡くなると、葬儀に始まり、遺産相続に関するあらゆる手続きを進めなければなりません。

これらの手続きを、専門家に依頼せず自分で行うことも不可能ではありません。

ただし、行う必要がある相続手続きにも多くの種類があります。

それぞれの特徴を押さえて、書類にミスや漏れが出てしまった場合、かえって自分に不利益な結果になってしまうリスクには注意が必要です。

この記事では、相続手続きを自分で行う場合ついて、専門家に依頼した方がいいケースや、自分で行う際の手続きの特徴や必要書類のポイントを解説します。

相続手続きを自分でもできるケース

自分で相続手続きを行う場合、特定の条件が整っていることが重要です。

以下のような状況であれば、自分で進めることが可能です。

相続人が配偶者と子供のみ

相続人の関係が単純である場合、手続きは簡単に進む可能性が高いです。

相続人が多数いたり、関係が複雑であると、必要な書類の準備や合意を得ることが難しくなります。

時間に余裕がある

相続手続きには、役所へ繰り返し行ったり、各種書類を準備したりなど、時間を要する作業が多くあります。

役所は基本的に平日の昼間にしか開いていないため、これらの手続きを進めるためには十分な時間が必要です。

根気強く対応できる

相続手続きは複雑であり、多くの手間や専門知識が必要です。

そのため、根気強く対応できることも重要です。

特に、法的に細かい部分に注意を払いながら進める必要があります。

相続手続きを専門家に依頼した方が良いケース

相続手続きは、上記でご紹介したように、時間に余裕があって相続手続き自体が単純な場合は自分で行うという判断もできます。

しかし、以下のようなケースがある場合、誤った判断をしないためにより専門的な知識が必要になるため、専門家に依頼することが最善だと考えられます。

代襲相続など複雑な相続関係がある場合

相続関係が複雑な場合、例えば被相続人が何度か結婚をしていて、異父母の兄弟姉妹がいる場合や養子縁組をしている場合などは、法定相続人の特定が難しくなります。

また、代襲相続(相続人が亡くなった人より先に亡くなり、その子が相続人になるケース)が発生すると、相続人の数も増え、さらに複雑性が増します。

このような状況では、戸籍謄本を正確に読み解くことが非常に重要です。

法定相続人の特定は、遺産分割協議や相続登記の必須条件であり、誤った判断は後の法的なトラブルにつながることも考えられます。

複雑な相続関係の場合、自身で処理しようとすると誤りが生じるリスクが高いため、戸籍謄本の取得や法定相続人の特定を専門家に依頼することをおすすめします。

相続人同士の関係がよくない場合

相続人が複数いる際には、必要な書類の収集を分担して行うことが可能です。

しかし、相続人同士の関係がよくない場合、互いの協力を得るのは難しいでしょう。

相続人の中に協力しない人がいると、遺産分割に関する話し合いが停滞し、結果として相続手続きが長引く可能性があります。

このように相続人同士の関係がよくない場合では、調停や審判に発展する可能性も考えられるため、専門家へ相談することが望ましいでしょう。

連絡が取れない相続人がいる場合

遺産分割協議を行う場合、全ての法定相続人が協議に参加することが必要になります。

もし連絡が取れない相続人がいる場合、相続人の調査が必要になります。

相続人の調査には、いくつもの書類を準備する必要があり、場面に応じた適切な判断も求められるため、専門家への依頼を検討した方がいいかもしれません。

被相続人に借金などの負債がある場合

もし被相続人の遺産がプラスの資産よりもマイナスの負債の額が多い場合、そのまま相続を進めると、被相続人の借金を肩代わりしなければならず、不利益を被るおそれがあります。

この不利益を回避するための、遺産の処理方法として「相続放棄」と「限定承認」という方法があります。

相続放棄とは、被相続人に多額の借金などの負債があり、資産よりも負債の金額が大きく上回るような場合に、相続人が相続の権利の一切を放棄することができる手続きです。

限定承認とは、相続によって得たプラスの資産の金額の範囲内で、負債を引き継ぐことができる手続きです。注意点として、限定承認は相続人全員で手続きを行う必要があります。

相続放棄や限定承認の判断は、専門的な知見から相続財産を正しく把握する必要があるので、専門家に相談するべき手続きだと考えられます。

不公平な遺言書がある場合

遺言の内容が不公平であり納得できず、遺言を無効にしたい場合、相続人全員との話し合いで同意を得る必要があります。

遺言書により財産を引き継ぐ受遺者からうまく合意が得られない場合は専門家へ相談してみることをおすすめします。

また、法律で認められている相続分である「遺留分」を侵害されている場合は、書面で請求する必要があり、専門的な判断が必要になります。

名義変更していない不動産がある場合

相続登記を行う際、戦前の旧民法に基づくケースが存在します。

このような場合、法律の解釈には専門的な知識が求められ、戸籍をたどる作業はとても複雑です。

また、これまで相続登記は必須ではなく、相続した後の登記手続きを怠っても罰則は設けられていませんでした。

しかし、2024年からは相続登記が法的に義務付けられ、3年以内に相続登記を行わない場合は10万円以下の罰金が課されることになります。

重要なのは、2024年以前に相続が発生した土地についてもこの義務化の規定が適用される点です。

したがって、相続して登記を完了していない土地をお持ちの方は、早めに手続きを進める必要があるので、専門家へ依頼することをおすすめします。

早く相続登記を済ませたい場合

相続によって得た不動産を売る際には、まずその不動産を相続人の名義に変更することが必要です。

特に、相続税の支払いのために不動産を速やかに売却する必要がある場合や、不動産会社から売却の催促を受けている状況では、相続登記を迅速かつ正確に完了させることが重要です。

日常の業務が忙しく、自分で処理することに不安を感じる方は、司法書士などの専門家に相続登記の手続きを依頼することを考えてもいいかもしれません。

相続手続きの流れ一覧

自分で行う場合の相続手続きの特徴・必要書類

相続では、相続の場面や遺産の種類によって、様々な手続きが求められます。

手続きによって、必要書類や提出先が異なるので注意が必要です。

ここでは、自分で行う場合の相続手続きの特徴と、必要書類や注意点をご紹介します。

相続人を調査・確定する

遺産相続を行うには、まず全ての相続人を調査して人数を確定しなければなりません。

相続人を確定させるには、被相続人の出生から死亡までの戸籍を全て集める必要があります。

引越しや結婚などで転籍がある場合は、住所以外の役場からの取得も必要になります。

被相続人の戸籍が集まることで、子供や親、兄弟姉妹などの情報が集まり、相続人の範囲を確定させることができます。

相続財産を調査する

遺産分割を進めるためには、相続人の確定と同様に、相続財産の全体を把握し確定する必要があります。

相続財産には様々な種類があり、預貯金口座や自動車や不動産などの資産から、借金などの負債などあらゆる相続財産を把握し、確定させます。

そのためには各相続財産を特定・調査して、それぞれの金額を決定させる必要があります。

特に不動産の相続では、評価額を調査するための複雑で専門的な手続きが求められるので気をつけなければいけません。

遺産分割協議を行う

遺言書がない場合や、遺言書の内容に相続人全員が反対した場合、相続人全員の協議によって遺産分割の方法を決めます。これを遺産分割協議といいます。

相続人全員の合意を得ることで協議は成立し、決まった遺産の分割方法について記すための遺産分割協議書を作成します。

この遺産分割協議書は第三者に示すための書類であり、今後の手続きにおいて必要になるケースがある書類です。

遺産分割協議書には、相続人全員の署名捺印がされ、相続登記の際には全員の印鑑証明書の添付も必要になります。

遺産分割協議書には相続人全員の署名・捺印(実印)が必要であり、相続登記の際には全員の印鑑証明書も添付します。

不動産登記(相続登記)を行う

法改正により、2024年の4月から相続登記が義務付けられるようになります。

相続発生時(被相続人の死亡を知った日)から3年以内に不動産の名義変更を行わなければいけません。

まずは、相続する不動産を確認し、遺言書や遺産分割協議により引き継ぐ人を決定します。

その後、必要な書類を作成し管轄の法務局へ申請することで、相続登記を行うことができます。

相続登記には以下の書類が必要になります。

  • 登記申請書
  • 不動産の登記簿謄本
  • 遺言書もしくは遺産分割協議書
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
  • 被相続人の住民票の除票
  • 相続人全員の戸籍謄本、住民票
  • 法定相続人の印鑑証明書
  • 固定資産評価証明書

預貯金の払い戻しを行う

預貯金の払い戻しとは、遺産分割が終了する前でも、各相続人が当面の生活費や葬儀費用のために現金が必要になった場合、被相続人の相続預金の払い戻しが受けられる制度です。

相続人は、家庭裁判所に申請することで、預貯金の払い戻しを行うことができます。

預貯金の払い戻しを行うための必要書類は、以下の通りです。

  • 払い戻しを受ける相続人の印鑑証明書
  • 家庭裁判所の審判謄本(家庭裁判所の判断が必要な場合)
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本(家庭裁判所の判断が必要でない場合)
  • 相続人全員の戸籍謄本(家庭裁判所の判断が必要でない場合)

株式名義を変更する

被相続人の死後に株式を相続する場合、株式名義を変更する必要があります。

必要書類は証券会社によって異なりますが、主に以下のような書類を証券会社へ提出する必要があります。

  • 株式名義書換請求書
  • 取引口座引き継ぎの念書
  • 相続人全員の同意書
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで連続するもの)
  • 相続人の戸籍謄本
  • 遺産分割協議書

上場株式の相続では、以下の4つのうち最も安いものが株式の評価額として扱うことができます。

  • 被相続人が亡くなった日の最終価格
  • 被相続人が亡くなった月の毎日の最終価格の月平均額
  • 被相続人が亡くなった月の前月の毎日の最終価格の月平均額
  • 被相続人が亡くなった月の前々月の毎日の最終価格の月平均額

自動車名義を変更する

遺産分割協議書や遺言書の内容を元に、被相続人の財産である自動車を相続する場合は、名義変更する必要があります。

自動車の名義変更には以下の書類が必要になります。

  • 自動車検査証
  • 車庫証明書
  • 被相続人の死亡が確認できる戸籍謄本
  • 相続人全員の記載がある戸籍謄本
  • 所有者となる相続人の印鑑証明書
  • 所有者となる相続人の実印
  • 遺産分割協議書(もしくは遺言書)

これらの書類を運輸支局に提出し、別途申請書の作成や手数料の納付をすることで、名義変更を行うことができます。

相続税を申告・納税する

相続手続きを行い、引き継いだ財産の合計額が相続税の基礎控除額を上回る場合は相続税の申告が必要になります。

相続税の基礎控除額の求め方

3,000万円+(600万円×法定相続人の人数

実際に日本で行われる相続において、相続税の申告・納付が生じるケースは全体の10%に満たない程度です。

ただし、自分で行う場合は、課税対象の遺産を見落としてしまうリスクもあるため注意が必要です。

相続税申告の期限は、相続発生時の翌日から10ヶ月以内です。期限が過ぎても申告ができていないと、罰則やペナルティを負うリスクも起こり得ます。

相続税申告時に必要になる添付書類は膨大にあります。

相続人関係や遺産分割関係を表すために、被相続人の戸籍謄本や相続人全員の戸籍謄本、遺産分割協議書もしくは遺言書、印鑑登録証明書など、あらゆる書類を用意しなければいけません。

財産としての不動産を表すためにも、登記簿謄本、固定資産評価証明書、名寄帳、住宅地図などの数種類の書類が必要になるのです。

相続税申告書の作成には、他にも預貯金や保険、退職金など、あらゆる遺産関係の内容を表す書類が必要になります。

自分で相続手続きをするリスク

ミスが生じやすく、スムーズに進まない

相続登記を自分でする場合、手間や時間がかかり、漏れや誤りが起こるリスクもあるなどのデメリットが考えられます。

必要書類を集めるだけでも相当な労力と時間がかかり、書類に誤りや不備があればやり直しになってしまいます。

相続登記をしないまま年月が経つと権利関係者も増えるため、数十人の相続人から同意をもらわなければならない事態も発生します。

正しい相続税申告ができない

自分で相続税の申告を行う際には慎重さが求められます。

相続税は特に土地の評価に大きく左右されるので、土地を所有している人々の間でも自己申告を選ぶケースは少なくありません。

相続税申告には多くの控除が存在し、これらを適切に活用することで申告が不要になることもあります。

しかし、これらの控除の存在を見落として、必要以上の相続税を納めてしまうケースも少なくありません。

そのため、自分自身で相続税の申告を行う場合は、相続税に関する十分な知識が必要になるのです。

まとめ

今回は、相続手続きを自分で行う場合について、専門家に依頼した方がいいケースや、自分で行う場合の相続手続きの概要や必要書類について解説しました。

一人で相続手続きを行う場合は、時間や体力、根気が求められます。

それぞれの手続きの特徴や期限をしっかりと押さえ、必要な書類を一つ一つリスト化して作成・準備することがミスなく進めるために大事なポイントです。

また、必要書類も膨大にあるため、見落としや記入漏れ、不備がないか、提出するときに違う書類が混ざっていないかなどを細かくチェックすることも重要になるでしょう。

相続手続きは専門家に相談するのがおすすめ

相続の場面では、この記事で紹介しきれなかった手続きや例外ケースもたくさんあり、要所要所で臨機応変な判断を正しく行うことが求められます。

もし他に協力できる人が見当たらず、時間や体力に限界が見られるような場合は、司法書士などの相続手続きに関する専門家へ一度相談することをおすすめします。

もし記事でお悩みが解決しないようでしたら、札幌大通遺言相続センターの無料相談をご利用いただけますと幸いです。

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